[アメリカ生活談] アメリカ版の電話詐欺の注意点と対処法
ごく最近の事であるが、僕は詐欺にあった。
アメリカで住む方々、僕と同じことにならないように気をつけてください。
これは電子マネーを使った手口です。
まずは手順から
まずは携帯に銀行からこんなテキストメッセージがくる。
内容はTarget(大型スーパー)で1645.99ドルをクレジットカードで使用。
これは実際にあなたが使ったものかどうか? テキストでYESかNOの返事を下さいとのメッセージ。
私は少し焦ったが、前にもあったことなので、またクレジットカードカードが停止されちゃうな〜と思ったぐらい。
その直後、携帯電話が鳴る。銀行かと思いでる。
そして、私の使用している銀行の銀行員だと名乗り、いろいろ聞かれる。
(*私は銀行の発行しているクレジットカードを使用しています)
私:
”メッセージできたカードの使用は私には覚えが無い”と伝える。
銀行員:”カードは停止しているので、安全です。
ただ、カードを新しく作り変えた方がいいので、手続きに少し時間を下さい”と言う。
私:
”了解です”と言う
(出先だったので、早く終わらせたいという気持ち)
銀行員:
本人確認のために住所と電話番号、そして、オンラインバンクのID番号を聞かれる。
私:
何の疑問もなく、普通に答える。
銀行員:”それでは、本人かどうかの確認のために今からパスワードを携帯に送ります。
それを読み上げていただき、確認したら新しいカードの手続きを終了いたします”と言う。
私:
”分かりました”
と言い、普通に携帯に送られてパスワードを読む。
2度送られてきて、何の疑いも無く、読み上げる。(ここまでかなり時間を取らされているせいか、かなりイライラしながら、答える)
銀行員:
”終了です。では、新しいカードは1週間以内には届きます。
また、カードの暗証番号は少し遅れて、別送で届くようになります”
と、ここまでが一連の流れ。
そして、後ほど、私は驚愕のEメールを見る事となる!
Venmoというのも有名であるが、Zelleという電子マネーで送金できるシステムがアメリカにはある。
これはこっちでみんなで飲みに行ったりした時などに、割り勘をするのによく使う。
キャッシュをあまり持たないこの国では、非常に使い易い。
みんなが携帯のアプリ一つで電子マネーでお金を送りあう。
驚愕のメールというのは、その電子マネー(Zelle)を使って、私が見知らぬ女性に2000ドルを送った記録がメールに届いていた。
全く知らない人に2000ドル💵を送金!
Alana Brinsonって誰?
すでにお金は送金されていて、これはキャンセルができない。
このZelleは銀行口座と繋がっていて、日本でいうオンラインバンクの振込システムと一緒。
もしかしたら、それよりも簡単に送れる。
まさに「OH MY GOD」と天を仰ぐとはこんな時!
仕組みはいたって簡単である
そして、例の電話の事を冷静に思い返す。
何か変な感じがしたのは覚えている。
思い返すと変な点:
クレジットカードなのに、なぜ銀行のオンラインバンクのIDを聞いてきたのか。
クレジットカード自体が銀行発行のものだったので、疑わなかったけど、クレジットカードとは関係ない。電話でパスワードを読み返す。ここが最大のミステイクだった。
読み返して確認なはずなのに、ニセ銀行員は大文字や小文字など細く気にしていた。
私はてっきり銀行員の手元にそのコードがあり、それを読ませているとだけ思っていた。
後から分かった仕組みはこれ:
ニセ銀行員はクレジットカードに興味は無い。
実は、僕のオンラインバンクのパスワードの変更を電話中に行っていたのだ。
なぜなら、僕のオンラインに入れば、Zelleを使って、誰にだってお金が送れる。
なので、ネットのIDを聞かれた。もちろん、その現在のパスワードは聞いてこなかった。
奴はパスワードを忘れたを選び、パスワードを変更しようとする。
なので、僕の携帯に送られてくる簡易パスワードが必要。
そして、パスワード変更後、僕だと偽り、知り合いに2000ドルの電子マネーを送付。
この知り合いもモチロン架空の自分か、知り合いの知り合いの知り合いみたいなもん。
という事である。
その後
土曜日だったので、銀行に電話しても月曜日まで待たないと誰も電話では対応してくれない。
クレジットカードカードは週末も対応するが、銀行口座は平日のみだ。
という事で、とにかく悲しい気持ちで色々ネットで調べると同じ被害にあっている人がいる。
https://www.google.com/amp/s/www.nbcnews.com/news/amp/ncna1015736
そして、悲しい週末を終えてから、朝一番で銀行の詐欺を特別に取り扱う部署に電話。
被害の仕組みを詳しく教えてもらい、口座番号移動とオンラインバンクのIDを変える事となる。
何よりもホッとしたのは、最初に
「盗まれたお金は全額戻すよ」
と言ってくれたこと。
First Tech Unionという銀行に入っているが、詐欺に対する保険に入っているそうだ。安心した。
私が今回の件で学んだ事は。
出先などのバタバタした状況のときにこのような案件を対応しない。
実は子供と公園で遊んでいる時にメッセージと電話がきた。とにかく、速攻終わらせたいという気持ちだった。ワードは全体に誰にも言わない。
よく見ると銀行からパスワードを送ったテキストメッセージに銀行員がこの番号を聞く事はありませんと書いてある。焦っていたせいか、そのパスワードのみを探して、読んでいた。このデジタル時代。自分の情報管理は自分じゃないとできない。
IDやパスワードの管理は自分でしっかりしないと怖い事がおきる。
詐欺担当の人が言っていたが、相手は私のソーシャルセキュリティー番号も知っているだろうと言っていた。
すでにアメリカでも問題になっているが、個人情報漏れの問題が多い。
今までで大きいものとして、ホテルのマリオット、Yahoo、Ebay、Equifax(クレジットカードスコアを扱う会社)で個人情報漏れでニュースになっている。
お馴染みのFacebookでも起きたぐらい、今や携帯一つでなんでもできるという事は、情報が漏れるのも簡単であるという事。
アメリカ人口の40%以上の個人情報がもれていると言われている世の中。
つまり5人いたら、2人の情報が漏れているという事になる。
個人レベルでできることはこんなこと
パスワードをパスワードソフトで管理
今やいくつあるんだってぐらいパスワードがある。
子供の名前と誕生日にしてませんか? 自分の名前と生年月日にしてませんか?
やはり、誰も予想できないものにするだけでかなり安全。
Last Passというのが有名であるが、このようなサイトを使い、管理。
ここでは、ランダムなパスワードをアプリが考えてくれる。そして、そこに入るための唯一のパスワードだけ覚えればいい。
ソーシャルセキュリティー番号やクレジットカードを管理
もちろん、ソーシャルセキュリティの番号を携帯で送ったりしない。携帯に番号を保存しない。
番号の入ったカードは家で保存する。など当たり前のことも大事である。
さらにTrans UnionやExperianなどいろいろあるが、何か問題があればクレジットカードを停止されたり、ソーシャルセキュリティーが悪用された時に教えてくれたりするなど、管理するスポートをしてくれる会社もいくつかあるので、調べてみて自分にあったものを選ぶのも手である。
まとめ
アメリカにもいろいろな詐欺が存在するよ。
電子マネーは便利であるが、それを利用してお金を稼ごうとしている人は山ほどいる。
何事も冷静に対応しよう。変だと思ったら、必ず冷静な場所で対応しよう。
とにかく、どんなパスワードでも、パスワードは誰にも言うな。
便利な世の中。自分を守るのは自分である。
いろいろな対策法があるので、詐欺にあったことが無くても、一度は調べてみよう。